今回紹介する革靴はイギリスの靴ブランド「Edward Green(エドワードグリーン)」のクォーターブローグです。
エドワードグリーンのクォーターブローグといえばバークレイですが、今回紹介するのはFRESHFORD(フレッシュフォード)というモデルです。
以前紹介したユタカーフのチェルシーとは異なり、コンビネーションシューズのため、すこしカジュアルなデザインになっています。
2015年に登場した新ラスト(915)も使用されており、そのような特徴を紹介したいと思います。
前回紹介したエドワードグリーンの革靴(ユタカーフのチェルシー)は以下からご覧いただけます。
エドワードグリーン フレッシュフォード コンビシューズをレビュー!【ラスト915】
Edward Green(エドワードグリーン)について
Edward Greenはイギリスを代表する靴ブランドの1つで、革靴を好きになるといつか履いてみたいとあこがれる靴の一つです。
日本では銀座の東急に路面店が入っているほか(2020年12月9日に閉店しました)、新宿の百貨店や有楽町の百貨店などで購入することができます。
エドワードグリーン フレッシュフォード(クォーターブローグ)
今回紹介する革靴の詳細は以下のようになっています。
ブランド | Edward Green/ (エドワードグリーン) |
型番(靴名) | FRESHFORD/フレッシュフォード |
デザイン | パンチドキャップトゥ/クォーターブローグ |
色 | black(ブラック)/navy(ネイビー) |
ラスト(木型) | 915 |
アッパー | ブラックボックスカーフ/ネイビースエード (BlackBoxCalf/NavySuede) |
ソール | オークバークソール(レザーソール) |
製法 | グッドイヤーウェルト式製法 |
購入時期 | 2019年1月 |
購入価格 | セールで6万円くらい |
今回の靴はブラックボックスカーフとネイビースエードのコンビのクォーターブローグです。
また、ソールに関してはオークバークソール(レザーソール)が使用されています。
購入するきっかけ
この靴は有楽町にある百貨店のセールで購入しました。
定価は19万程度だとは思いますが、セールで購入して6万くらいだったと思います。
当時はクロケット&ジョーンズの革靴までは持っていたのですが、エドワードグリーンやジョンロブなどの超高級靴は高すぎて買うことができず、そのような高級靴をいつか買いたいと思っていました。
そんな中で、百貨店のセールの最終日に行ったところ、初日にはなかったこの靴がありました。
当時コンビネーションシューズは持っておらず、履き方もわからないし、デザイン的にもどうなのかと思い、最初は購入せずにスルーし帰宅したのですが、家に帰った後もこの靴が忘れられず、いろいろ考えたなかで、ネイビースエードとブラックカーフの組み合わせはオシャレなのではないか、エドワードグリーンの靴が6万という価格というのは今後あまり出会えないのではないかと思い、もう一度百貨店に行き、試着した後に購入しました。
(まだ残っててよかった。)
きっかけはいろいろ書いてありますが、衝動買いです。
このセールではカルミナのミュージアムカーフの革靴も購入していたので、気が引けましたが、物欲が抑えられませんでした。
その際に買った靴は以下で紹介しています。
スエードとカーフのコンビネーションシューズ
5アイレットのクォータブローグです。
トゥはすこし細めのラウンドトゥになっています。
アッパーがスエードとカーフのコンビネーションなのが特徴的ですね。
アッパーのコンビネーション
見て分かる通り、アイレットの部分から踵の直前までにスエードが使われています。
また、カーフとスエードの境目には、パーフォレーション(穴)の装飾がされています。
前回紹介したユタカーフのストレートチップよりも上品な印象を受けます
スワンネック
この靴も以前紹介したユタカーフのチェルシーと同じように、スワンネックです。
内羽根の革靴はすべてこの仕様なのでしょうか。
小ぶりな踵
踵は小さめです。
ただ、足首側が細く、踵側が膨らんでいるのではなく、足首側と踵側がほぼ真っすぐに近いです。
前回紹介したユタカーフのチェルシーはしっかりと絞られていたので、踵のホールド感がユタカーフのチェルシーのほうが高そうです。
フレッシュフォードのヒールカップ
ユタカーフのチェルシーヒールカップ
とはいえ、エドワードグリーンの靴は踵が小さいので、踵の小さい人にぴったりですね。
前回紹介したユタカーフのチェルシーはアッパーのつなぎ目がまっすぐになっていますが、今回の靴は片方がすこし長くなっています。
デザインの関係なのでしょうが、踵の上のほうを2重にしたほうが耐久性が上がるんですかね。
ヒールカップについての追記(ドックテイル)
フレッシュフォードの踵のつなぎ目はドックテイルというようです。
靴を履くときに踵には大きな力がかかってしまうので、2重にして耐久性を高めているようです。
なぜドッグテイルと呼ばれているかというと、犬のしっぽに見えることからそう呼ばれているようです。
そのままですね。
履き口もユタカーフのチェルシーのほうが細いですね。
右がユタカーフのチェルシーで左がフレッシュフォードです。
ソールはオークバークソール
ソールはオークバークソール(レザーソール)です。
オークバーク(樫の木)のタンニンを使い、長い時間(1年くらい)をかけて鞣しているようです。
柔らかく耐久性が優れています。
靴の返りはいいと思います。
雨の日にレザーソールの靴を履くと、雨が染み込んできたり、ソールの削れが早まったりするので、この靴は雨の日には履きません。
また、レザーソールは通気性がいいと言われていますが、特別いいとは思いません。
縫い目を隠すヒドゥンチャネルと上品な半カラス仕上げ
今回のエドワードグリーンの革靴も以前紹介したカルミナのチャッカブーツと同じように、ヒドゥンチャネル仕上げになっています。
ヒドゥンチャネルのほうが上品に見えます。
また、靴の半分が黒くなっている半カラス仕上げになっています。
半カラス仕上げ
ソールの半分を黒く塗ったものを「半カラス仕上げ」と呼び、すべて黒く塗ったものを「全カラス仕上げ」と呼びます。
黒は最もフォーマルな色といわれているので、半カラス仕上げや全カラス仕上げの革靴はドレッシーな革靴が多いようです。
基本的に歩行時には見えませんが、階段等を上がる際には半カラス部分が見えて、黒の視覚効果によりドレッシーに見えます。
(靴好き以外でそこまで見る人はいるのでしょうか。)
ヒールの3連釘
トップリフトを固定する釘が3つ連なっています。
履き心地や耐久性には関係ないと思いますが、エドワードグリーンの細部へのこだわりを感じます。
シューレースの平紐はエレガントに見える?
この靴のシューレースは平紐です。
購入後に自分で平紐に交換したのではなく、最初から平紐でした。
丸紐と平紐の違いは、丸紐よりも平紐のほうが、少し上品に見えるのかなと思うのと、
丸紐よりも紐の厚さが薄いため、内羽根の開きが少し抑えられる点と、フィット感が上がった気がする点です。
一方マイナス点としては、紐を通す際に、紐が裏返ったりしないように注意して通さないといけない点です。
丸紐、平紐どっちが優れているとかはないと思うので、自分の好みで紐の種類は選んでいいと思います。
内羽根でスエードとカーフのコンビのこの革靴には平紐がすごいあっていると思っていて、この靴の平紐は気に入っています。
ただ、前回紹介したユタカーフのチェルシーもそうなのですが、エドワードグリーンの革靴は最初についているシューレースが短い気がします。
他の革靴が長すぎるのか、エドワードグリーンの革靴のシューレースが短いのかはわかりませんが、もうすこし長いほうが良かったです。
アッパーについて
ボックスカーフとスエード
アッパーにはブラックボックスカーフとネイビースエードが使用されています。
エドワードグリーンのアッパーにはイタリアのゾンタ社のものが使われることが多いようですが、この靴もそうなのでしょうか。
スエードといえば、イギリスのチャールズ・F・ステッド社のスーパーバックが有名です。
スーパーバックは、きめ細かく毛足しが短いのが魅力です。
この靴もきめ細かく非常にきれいなスエードだと思います。
スーパーバックなのでしょうか。
スエードはとても柔らかくて、足あたりがいいです。
komはいい革と悪い革についての見分けができないので、詳しくはわかりませんが、最近の革靴は革の質が落ちたと言われています。
しかし完全な主観ですが、この靴はいい革なのではないかと思います。
トップドロワーについて
この靴は通常ラインのものですが、エドワードグリーンには通常ラインとは別に上位モデル(トップドロワー)も存在し、トップドロワーのものはドイツのワインハイマー社のものがアッパーに使われているようです。
ワインハイマー社は今はなくなってしまったタンナー、カールフロイデンベルグ社の製法を継承したタンナーで、ボックスカーフで有名です。
今は紹介できていませんが、カールフロイデンベルグ社のデッドストックをアッパーに使用した革靴も持っているので、今後紹介したいと思います。
インソールのブランドロゴ
ネイビーのインソールに型押しの四角いブランドロゴが押されています。
この靴のラスト(木型)915は2015年に作られたもので、インソールのロゴが現在のロゴに変わったのは2014年なので、新しいロゴになっていて当然ですね。
ちなみにライニングもネイビーです
木型(ラスト)は915
前回紹介したユタカーフのチェルシーの木型(ラスト)は82だったのですが、この靴は915です。
このラストは、2015年に登場しました。
この木型(ラスト)915はラスト82のつま先を数mm伸ばし、ラスト890(888を踏襲したラスト)のエッジの効いたサイドウォールのシルエットを取り入れたようです。
888は82と同様にガジアーノ氏が生み出したラストのようで、シュッとしたスクエアトゥです。
この靴もエッジの効いたサイドウォールが伝わりますかね
フレッシュフォード
ユタカーフチェルシー
つま先は数ミリ長いですかね。
左がフレッシュフォードで右がユタカーフチェルシー
木型(ラスト)82のチェルシーと、木型(ラスト)915のフレッシュフォードの比較も今後しようと思います。
Sleipnir(スレイプニル)のシューツリー
こちらの革靴はスレイプニルのシューツリーを使用しています。
すこし隙間が空いている気がしますが、ちゃんと皺も伸びていると思いますし、テンションが掛かりすぎてスエード部分の型が崩れるのも嫌なので、このシューツリーでいいと思っています。
純正のシューツリーを使用したほうがかっこいいと思いますが、値段も高いので、シューツリーはこれで十分です。
まとめ
エドワードグリーンのクォーターブローグFRESHFORD(フレッシュフォード)について、いろいろな部分を見てみました。
(ブラックスエードのほうがいいかもしれないですが。)
前回紹介したエドワードグリーンの革靴(ユタカーフのチェルシー)は以下からご覧いただけます。
現在所有している革靴一覧はこちらからご覧いただけます。
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今回もお読みいただきありがとうございます。
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